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1)ハスはハチスの略語。果実の入った蓮房(花托)が「蜂の巣」に似ているからその名がつ
いたといわれる。 2)英語のLotusはハスとスイレンをあわせた呼び方で、ナイル川に咲く「神聖なロータス」 はスイレンである。 3)ギリシア伝説の「食連人」はハスの実を食べ過ぎて全ての心配を忘れ、のんきに過ごし た。「その実を食べれば浮世の憂苦を忘れ至上の幸福の夢を結ぶとされた」。 ギリシアではマメ科のミヤコグサの仲間。 4)蓮はインドが原産。民俗学では女性の生殖を象徴しr多産・力・生命の創造をあらわし」 その意味で「豊饒(ほうじょう)・幸運・繁栄・長寿・健康・名誉」のシンボルとされる。 5)インドでは約5000年前の「ハスの女神像」も発掘されている。 6)インドの『ヴェーダ』バラモン経典では、この女神はハスの花の上に立ち、ハスの 花を飾りにして生まれてきたという。 7)仏教ではハスは「仏陀の生誕を告げて花を開いた」といわれる。仏教徒の極楽浄土・ パラダイスでは、すべての者がハスの上に神仏として生まれると信じられる。 8)神仏の台座はハスの上に立ち、また座る。仏陀の台座はハスに座った。 9)中国でも仏教伝来以前に泥水の中から汚れの無い花が咲くハスは「純粋のシンボル」、 「俗塵(ぞくじん)に染まらぬ君子の花」といわれ、種子の多いことから「多産」の 印であった。 10)中国に仏教が伝来して「西方浄土(極楽)世界が神聖なハスの池だ」と信じられ、寺院 の境内にハスの池を造った。 11)『古事記』・『日本書紀』 635(舎予明天皇7)年「剣池に一茎二花の蓮が咲く」 (630年遣唐使開始)。 644(皇極女帝3)年「剣池に一茎一花の蓮が咲く」 (645年大化改新クーデター) ○古事記歌謡。引田部赤猶子(ひきたべ・あかいこ)「日干江(くさかえ)の入江の蓮(はちす) 花蓮(はなはちす)身の盛大(ひと)羨(とも)しきかも」 大意・雄略天皇がある美しい女性を宮廷に呼ぷからと約束した。 しかし、天皇は忘れてしまって、私はこんな婆様になってしまった。 ああ恨めしいとう歌。 12)『万葉集』 ○勝間田の池はわれ知る蓮(はちす)無し然(しか)言ふ君が鬚(ひげ)無き如し 大意・あなたは勝間田の池の蓮をほめて私に気があるようにおっしゃいますが、 御冗談でしょう。私にはよく分かりますよ。丁度あなたのお顔にまるでヒゲ が無いみたいに。 ○ひさかたの雨も降らぬか蓮葉(はちすは)に たまれる水の玉に似たる見む 大意・雨も降らないかなあ、蓮の葉にたまった水が、玉のように美しい姿を見るために。 ○御偲(みはかし)を剣(つるぎ)の池の蓮葉(はちすば)にたまれる水の行方無みわが する時に逢ふべしとあひたる君をな寝そと母聞(きこ)せどもわが情(こころ) 清隅(きよすみ)の池の 池の 底吾は忍びず ただに逢ふまでに 大意・剣の池の蓮の葉にたまった水の行方も無いように、行くべき方もなくていた時、 逢って下さったあなたと共寝をしてはいけないと母が申しますが、私の心は 清隅の池の地底のように深くあなたを思っていて忘れないでしょう。直接お逢 いするまで。 13)『古今和歌集』僧・遍照が「はちす葉の濁りにしまぬ心もて何かは露を玉とあざむく」 14)清少納言『枕草子』「妙法蓮華(みょうほうれんげ)のたとひにも、花は仏に奉り、 実は数珠につらぬき、念仏しては往生(おうじょう)極楽の縁とすればよ」と記している。 15)紫式部『源氏物語』2000円新札・源氏物語。女三ノ宮は光源氏の正室だが、柏木との 間に不義の子・薫を二年前に産んだ。罪の意識から柏木は前年死んだ。女三宮は持仏開眼 供養に出家したいという。 50歳の光源氏は「蓮葉を同じうてなと契りおきて露の分るる今日ぞ悲しき」 大意・「自分を置いて出家とはせめて来世では同じ蓮の花の中で暮らしたい」)というと、 24.5歳の女三宮は「隔てなく蓮(はちす)の宿を契りても君が心やすまじとすらむ」 大意・来世極楽の同じ蓮台にとおっしゃっても、心の中では私の不義の子・薫を許して おられますまい。 |
蓮の花を愛でる会/テキスト・転載
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